20240427 果皮に傷があっても美味しいのだ!

SDGs考

はじめに

冒頭に掲げたのは夏みかんの写真です。皮に炎症でも起こしたのか? と思われるほど傷ついていますが、これが甘くてとてもジューシー、しかもビッグサイズで、食べる側にとっては嬉しいことこの上ありません。ご近所からいただいたのですが無農薬な逸品であります。今回は、この夏みかんから思い考えたことを述べてみようと思います。

皮が傷つく理由

ハラの森管理人・筆者に夏みかんを贈ってくれた方の話では、みかんの実が近くにあるもの同士で擦れ合うことが原因で傷つくのだそうです。春先に風が強く吹く場所柄ですから、さもありなん、という感じです。虫の仕業ではないようです。

ご近所なので、夏みかんが実っている様子を冬から春に掛けて目にしていますと、鈴なりと言いますか、夏みかんのオレンジの玉が緑が濃い葉に映えてたくさん成っています。毎年4月末の連休近くになると、手が届く範囲で収穫しているようです。

店頭に陳列している夏みかん

夏みかんは、接触するぐらいにまでの大きさに達して、お互いに擦れてしまうことがある。ということは、スーパーマーケットの果物売場で並んでいるそれらは、きれいな果皮でありますが、プロの農家の生産者たちが、作物の生長を長期的な視野に入れて、幼果を間引いたした結果が、甘い実となるだけでなく、果皮もきれいに保たれるということではなかろうかと思った次第。さすがプロ、です。

傷があっても美味しい

冒頭でも書きましたが、果皮は傷がひどくても、中身はジューシーで、ほの甘くて美味しいのです。

柑橘系のジューシーさは、喉が渇いているときに最高ですよね。炭酸系の冷たくて甘味のあるシュワシュワして飲料も爽やか感はあってよろしいですが、ほの甘さと、天然の果汁、ジュースが身体にしみ込むように吸収される点に関しては、柑橘系は秀逸です。炭酸飲料や麦茶などは、渇きを満たそうと飲みすぎてしまうこともありますが、柑橘系を初め、水分を多分に含む果物や野菜は、お腹が水分でポチャポチャと振水音がすることもありません。正に自然の恵みであります。感謝。

早めに食べましょう

果皮に傷があっても美味である夏みかんですが、傷ついているものは、早くいただきましょう。なぜか? 傷ついているということは、果物同士で押し合って摩擦したということで痛みは早くなります。収穫後日にちが経ちますと、白いカビが出てきて、それが次第に青みがかったものとなり、同時にカビの部分そして周辺にブヨブヨ感が出てきます。カビの部分だけ捨てて食べれば安全と思って1個食べてしまいましたが、よろしくないそうです。柑橘系のカビに関しては、摂取してしまったとしても継続的に食さなければ被害はないそうです。下記のサイトの記事を参考になるでしょう。ご一読ください*1。カビが出たら捨てましょう。ですから、カビが出る前にいただくことが大切です。筆者もいただいた 3 個にカビを生じさせてしましました。捨てるは捨てますが、種から発芽させられないか、植木鉢に埋めて苗にできるよう試みてみます。

*1 浜田 信夫 : 大阪市立自然史博物館外来研究員  「餅もミカンも注意『カビは削れば食える』の危険ー多くのカビ毒は症状がすぐに表れない」、2021/05/13、東洋経済オンライン

餅もミカンも注意「カビは削れば食える」の危険
人々のカビへの対応に変化を感じるようになったのは、ここ20年くらいのことだろうか。「このカビはなにか健康被害を及ぼすカビですか」とよく聞かれるようになった。人体に健康被害を及ぼす代表は食品と住宅だが、…

果皮に傷がある夏みかんのことから思ったこと

筆者は、買物で果物を選ぶときには、果皮に傷がなくきれいな色のものを選んでいます。これは誤った考えではないと思いますが、果皮に傷がついていても、果皮がきれいなものと同様の、美味しさ、ジューシーさがあることを実感しました。ただ痛みは早いので、早めにいただくことにする、ということをこの度学びました。

ですから、果皮に傷があったとしても、まだ果肉に張りがあれば、安価になっていたりすれば、「お得!」と判断して購入すると思います。そして早くにいただきます。日本の消費者は選別に厳しいので、生産者の方々は果肉に傷がつかないよう、細心の注意を払って栽培しているということは、多くの方が知っておられることでしょう。ですから、スーパーマーケットのような売場では果肉に傷が派手についている商品は、見かけることはほとんどありません。

ファーマーズマーケットのような場所で、生産者と消費者が対話する交流の機会があれば、今回取り上げたようなことを、消費者は知ることができそうです。そして同時に、生産者の細心の手間を経た結果として売場に陳列されていることが解るでしょう。ですから、消費者側も生産者の努力に応える必要があります。売場に陳列された商品をむやみやたらに触った上に、投げるようにして陳列場に戻す人がいますが、その行為は果物を痛めてしまうことであることを自覚してほしいものです。

と、説教めいてきました。このぐらいにしておきましょう。それではまたの機会に、ごきげんよう。

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