20231006 コンポストの初ゴミ

SDGs考

ゴミをはき出しました

8月30日から入れた生ゴミを昨日10月6日に初のゴミ出しをしてみました。

正直言って、「ん〜っ」と唸ってしまう、というのが実感です。もう少し分解が進むかな、と思っていました。確かに色は黒ずんでおりますが、原形を保っている感が強かったです。そして、ぬか味噌のようなにおいがしまして、ぬか漬けが好きな筆者としては困りはしませんが、虫がたかると嫌だなと思っているところに、ハエが2匹ほどたかりました。筆者はハエの存在に感動する側面がある人間ですので、「おっ、ハエだっ!久しぶり!!」と声を挙げてしまいました。ハエについて以前に書きました記事を参照していただければ、筆者がハエに親近感を感じている理由がお解りいただけます。虫について考える−2

で、そのハエなのですが、2匹しかやって来ませんでした。そして、翌朝もたくさんの虫がたかっている様子はありませんでした。10月に入り朝晩の冷え込みが度合いを増すの応じて、昆虫たちは動きが悪いかもしれませんが、分解がある程度進んでいて、虫たちを惹きつける匂いは放出していないということなのかしら・・・? ここらへんは、何回かゴミ出しをする中で判ってくるでしょう。

経過報告

翌々日も虫がたかっているということはなく、悪臭は放っていませんでした。キッチンペーパーは形を十分に丸まって紙屑の姿を留めています。1週間ほど生ゴミを追加することなく、コンポスターを回転させるだけで撹拌のみ行っていましたが、このぐらいの期間では紙屑類は分解しないようです。分解促進の粉末をかなりの量を投入すれば状況は変わるかもしれませんが。

はき出してから、1週間は経っても、小さなハエのような虫が数匹舞ってはいましたが、イエバエやニクバエはたかっていません。複数見られるのはワラジムシです。これは予想通りです。枯葉が落葉となっていて土との間によく彼らは見られますが、今回もやっては来ているものの、うじゃうじゃ、といった様子にはなっていません。

コンポストの内容物を捨て方の注意点

管理人である筆者が、前に書いた記事*1で、コンポスターが満杯になってきたら、分解させたゴミを捨てて、土を掛けて分解させる、といったことを書きました。この点について方針転換をします。*1 20230915 コンポストの方法

コンポスターの考案者である、非電化工房の藤村先生にゴミの排出方法をお訊きしたところ、土を掛けても分解はできるのだけど、「メタンガスを発生させてしまう」から、露天に晒して置くのでいいのでは、と助言をいただきました。

加えてアドバイスを受けたのが、中途まで分解された内容物を放置する場所について、農作物や植木に直に付着させるようにさせないように、とのことでした。内容物はまだ分解途上であるので、接触する植物を腐食させてしまうからです。家庭菜園を行っている方や、植木を栽培させている場合、20cm程度離してゴミを置きましょう。

メタンガスって?

おそらく「メタンガス」という言葉を多くの人は、一度は聞いたことはあることと思います。筆者も聞いたことはあるのだけど、しかし「メタンガスって何?」と訊かれたら、「……」返答できません。

ということで、化学の基礎知識に関する本でメタンについて見てみると、化学式はCH4とあります。都市ガスの原料にもなっているそうです。では、メタンガスを発生させてしまうと、どんな問題を惹き起こしてしまうのでしょうか?

実は、メタン (CH4) は、二酸化炭素 (CO2) に次いで、地球温暖化の一要素であるのです。同じ重さで比較した場合は、メタンの方が二酸化炭素よりも温室効果が高いのです。ただ、大気中に存続できる期間が、二酸化炭素よりも短命で約10年であるということです*2。

*2 国立研究開発法人 国立環境研究所 「世界のメタン放出量は過去20年間に10%近く増加
主要発生源は、農業及び廃棄物管理、化石燃料の生産と消費に関する部門の人間活動」

世界のメタン放出量は過去20年間に10%近く増加 主要発生源は、農業及び廃棄物管理、化石燃料の生産と消費に関する部門の人間活動|2020年度|国立環境研究所
国立環境研究所では様々な環境研究に取り組んでいます。

メタンの発生源は、大きく分類すると、1)自然環境から放出されるもの、2)人間の活動によるもの、とがあります。コンポスターからの排出ゴミに土を掛けて分解させれば、2)の一要素となります。1)は、湿地や湖沼、そして永久凍土、植生などからの放出であり、2)は、化石燃料の精製や、その消費から、また、農業生産活動や廃棄物処理から由来するものです*3。

*3 「2008–2017年の世界のメタン収支」
https://www.globalcarbonproject.org/methanebudget/index.htm

そして、大気中のメタンの占有率は、やはり2)の方が約60%と高くなっています*4。

日本での記録的な猛暑日の連続を経験し、世界的にも熱波、大火事、豪雨・洪水の報道は枚挙するも多すぎて記憶できないほどです。地球温暖化に疑問符を掲げる人もいますが、その直接的な原因がメタンや二酸化炭素ではないとしても、人間はの地球資源を奪い過ぎであることは、日常生活を反省するだけで理解できるでしょう。筆者も含めて、水を飲むにしても、ペットボトルに入ったミネラルウォーターを飲んでいるのですから。

*4 前掲サイト:https://www.nies.go.jp/whatsnew/20200806/20200806.html

小さいことでも、大きな貢献ができるかも

ハラの森では、コンポスターを使って生ゴミ分解し、それを土に返していきます。ハラの森が利用している燃えるゴミ搬出日の行政サービスは、週2回ですが、週1回で、時には2週間に1回でも済むようになりました。コンポスターを使うことが可能な方が、ゴミ出しの回数を減らすことで、ゴミ焼却場の負担が減らせそうです。これが日本全般に及べば、世界から注目されるモデルになり得たりして…。話が大きくなりすぎました。とにもかくにも、小さなことから、足元から一歩をふみだしていく、ということでしょうか。

それでは、またの機会に。ごきげんよう。

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