“SDGs” とは何か、改めて確認してみた

SDGs考

SDGsとは、地球環境に配慮しつつ、自然環境の資源を節度を以て利用して、よりよい人間社会をつくっていきましょう、という標語であり理念です

読者の方は、「SDGsて、何?」と訊かれたら、どう返答しますか?

筆者の場合、「SDGsは、Sustainable Development Goals という言葉の頭文字をとった略語で、日本語では『持続可能な開発目標』と訳されてます」と、まずは答えそうです。
質問者は、重ねて訊いてきそうです、「よく解らない。だから、具体的に何なの」? 
そうしたら小見出しのように、住みよい社会をつくるために、健全な経済活動を確立させるということで、そのためには地球の資源を活用するけれど、地球に負荷を与えすぎに利用する必要がある、と言います。これを書いている現時点ではこのように返答すると思います。

提唱したのは、国際連合(国連)

筆者はこれまで、「SDGsは、地球環境問題を守ろう的な標語でしょ」、ぐらいに捉えていました。が、実際は、力点は「健全な経済活動」を築いていけるか、ということに在るようです。

現在、「SDGs」は、新聞・テレビのマスメディアを始め、高校生の教科書にまで登場するほどですが、SDGsは、どこかの国の市民団体等の運動が全世界的に広がったのでしょうか? それとも、日本政府が提唱したのでしょうか? ・・・答えは、「国際連合」(国連)です。2013年に70の国々の代表からなる作業部会が結成され、情報収集、検討されて2014年に17の目標にまとめられました。そして国連総会で審議を経て2015年に承認されました*1。

*1  https://www.theguardian.com/global-development/2015/jan/19/sustainable-development-goals-united-nations

SDGsには何が書いてある?

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさを守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

17の内容の目標が、キャッチフレーズ的に列挙されています。そして、個々の目標を詳細にした記述、内容、詳細については、以下のサイト*2 を参照すると理解が深まると思うので、参照してみてください。

*2 https://www.asahi.com/sdgs/whats/

SDGsの項目を区分けしてみます

17の目標事項を、独断的なきらいもありますが、大きく分別してみると、1つは、人類の経済社会に関する目標、そしてもう一方、いくつかの地球環境に関する目標、の2つに括ることができるように思います。

概観すると、人類の経済社会に関する問題がほとんどであることが判ります。現在の人類が抱える諸問題です。14の「海の豊かさ」、15の「陸の豊かさ」ということについて考えてみても、人類が海洋資源を収奪し、森林伐採をした結果であるし、13の「気候変動」については、昨今、CO2の排出規制についてニュース番組でも見聞きしていることは、人類が経済活動の結果、排出されるガスが原因とされています。端的に言ってしまえば、地球環境の被害とは、人類の経済社会活動の結果である、ということです。

SDGsの目的とは、人間社会の経済運営を暴走を止め、健全化させること

草原を歩いていても、小さな花や草そして虫などを踏みつけて歩いて悦に入っているのが人間です。人間だけでなく、熊のような大型動物も草地の上に寝転んだりして、花を押しつぶしてしまうことはあるでしょう。一方の昆虫のような小動物や植物にとっては迷惑な話です。人間はとにもかくにも自然環境を壊すことで、生きながらえることができる存在であるわけです。

生きる上で、人間は、動植物を踏みつけるばかりでなく、土を掘り起こし、木を切り倒し家を建てたりする。近代以降は、鉱物を求めたりして山までも切り崩す程です。人間の環境破壊行為が、これまで地球の許容範囲内であったけれども、その限度を超えつつある、ということでしょうか。

 

SDGsが提起する諸問題、事態を改善、解決に向けていくために大切なことは何でしょうか?

 何か、移動手段あるいは運搬具を考案しようとしている時に、馬のような動物が、その役目を果たしていたから、その馬の動きを真似たような機械を作れば解決したかといえば、そんなことはありません。馬が引いていた馬車の車輪の考えを延長した先に、今日的な自動車が登場しました。視点を変えること、規範を変えること、このことが今日求められていることでしょう。思考の枠組みを変え、行動規範を変化させていくこと、が求めらている時代ということです。

つまり、SDGsの目標を達成するには、まずは、人間社会の経済運営の暴走を止めよ。健全化せよ。経済運営の暴走とは、資本主義の運動が苛烈であるということ。それを止めるには、近代以降の行動規範を再検討することが求められているということです。て、言われてもなぁ。・・・ヒントはどこかにないかしら。

コメント

タイトルとURLをコピーしました